No.17419 中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

高さ(13.3cm) 径(10.7cm)

二重箱。

昭和52年制作。

古唐津と無庵・太郎右衛門展出品、NO87、書斎掲載作。

1984年発行読売新聞社。

底部に無庵のくずし「無」と思い入れの感じられる出来の良い作品にみられることの多く重宝がられる「三矢印」が陰刻された貴重な一品。

酒器寡作作家に挙げられる中里無庵の徳利であり元来、酒器自体がみられることが少ないが晩年、「無庵」と号されたぐい呑もさることながらに、徳利となると一層、みられることのない作品である。

口縁は波打つが如く変化をあたえ、胴はふっくらと丸みを添えた安定感のある造形に、丁寧に施された三島の花が全面に巡らされており、印のくぼみに白土を「象嵌」し、上釉を透かしてみせる白い花の映りが可憐でいて優しい情感を醸した美しい仕上がりをみせる、唐津の中でも手間暇を要すため元来、制作数が少なく、無庵期における円熟の境地を物語るにふさわしい、深い思いの感じられるその瀟洒な佇まい、唐津に留まることのない美意識が表現された無庵期においても極めて希少な唐津三島徳利でございます。

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan

中里無庵(唐津三島徳利)NAKAZATO Muan