No.16666 岡部嶺男〔美喜識〕(窯変米色瓷盃)

高さ(5.5cm) 径(10.9cm)

塗二重箱。

永仁の壷事件より3年後、1963年以降、嶺男は青瓷の研究に没頭、数多くの名作を遺され、新宮正殿には青瓷大砧を納めるなど、いよいよ非凡で天才的な才能を発揮、ますます高い評価を受けられました。粉青瓷、翠青瓷、米色青瓷など様々な高度な青瓷を経て、中でも強く熱望し中国宋代より途絶えてしまっていた郊壇官窯青磁を、独自の創意により、より魅力的な作域に到達したと美術的にも高評される窯変米色瓷の作品(ぐい呑)です。全体にわたる繊細な作域は寸分の狂いもなく、深く澄み切った青瓷色に「窯変米色瓷」にしかみられることのない窯変により釉色が黄色味を呈し、神秘的な魅力をも漂わせ、細やかな二重貫入と各々に申し分なく全体のバランス、質感は品格高く、中でも大ぶりな作であり、その釉調ともに群を抜く嶺男でしか表しきれない作調見事なとても重宝な最上級の逸品でございます。

岡部嶺男〔美喜識〕(窯変米色瓷盃)

岡部嶺男〔美喜識〕(窯変米色瓷盃)

岡部嶺男〔美喜識〕(窯変米色瓷盃)

岡部嶺男〔美喜識〕(窯変米色瓷盃)

岡部嶺男〔美喜識〕(窯変米色瓷盃)