16656 川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

高さ(18.2cm) 径(21.0cm)

塗二重箱。塗蓋。

側面に「無茶法師」銘有。

「尚 小松女ヒ合
昭和二十五年の春

     無茶法師作」   と記す。(無茶法師とは半泥子の号)

「無茶法師」 ? 今年は運勢の星まわりが悪いから西欧旅行をやめるよう、芸者が半泥子に進言したが、聞き入れなかったところ「無茶星」と言われ、それを、面白がって付けたエピソードがあります。

半泥子が制作された作品群の中でも極めて数少ない水指。

半泥子のもつ型や約束ごとに、とらわれることのない豪放な姿も愉しみ深く、伸び伸びと秋草を彫紋と鉄絵で表現、胴部に走る窯切れも堂々たる景色の一部としてみせてしまう窯が与えてくれた自然な景色を大切にされた懐の深さも見逃せなく他では表し切れない趣があり、そのさまざまな景色が野趣な器肌によく似合い、風雅な味わいに溢れ、遺された中でも大きな作品であり、大きな器面に半泥子独自の世界を演出された作行きは本品ならではの醍醐味であり、半泥子の持ち味を存分に堪能する事の出来る、とりわけ重宝な逸品でございます。また、半泥子の作品としては非常にみられることが少なく上作のみに施された彫銘、本品においては「無茶法師」と施され、格別な半泥子の本品への深い思い入れを察する事が出来、見所の多さ、焼景色の素晴らしさ、作風の豊かさに富んだ最高の傑作に挙げられる優品でございます。

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)

川喜田半泥子[2代半泥子識](秋草刻耳付水指)